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2023.11.19

総理大臣を目指す男の婚活【後編】

結婚相談所ベリンダです。
いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます!

【前編】はこちら

思い描いた政略結婚を成しえなかったのは秀政さんの人生プランに狂いを生じさせるものだった。
しばらくはショックで行動できなかったが、自分のスペックが生きる場所、結婚相談所なら引く手あまただろうと考え、入会した。条件は20代の容姿端麗な女性を求めていたが、希望している相手から申し込みは来ない。

カウンセラーから「40歳を超えて20代は厳しい」旨伝えられても聞く耳を持たず、今度はプライドをかなぐり捨てて自分からターゲット層に申込みを繰り返した。何件かはお見合いが組めたが仮交際には至らなかった。

カウンセラーの自分磨きをした方が良いとのアドバイスがあり、確かにと思った。
振り返ればこれまで私服もそうだし、眉毛もぼさぼさ、 ヘアカットには数か月に1回行くぐらいで見た目を磨くなどして来たことがなかった。
億劫ではあったが、数少ない休みの日にヘアカットに行って、セットの仕方も教えてもらい、私服も高級なものを買いそろえた。眉毛も整えた。

それでも20代とは仮交際にも進めない。
「30代の女性にも目を向けて、視野を広げて見るべき」というカウンセラーのアドバイスがあり、やむを得ず、30代前半の女性とお見合いをした。にも関わらず毎回のようにお断りが来る。
理由が「凄い方だと思いますが、プライドの高さが出過ぎている」、「こちらを見下している感じがした」というものだった。

幾らスペックが高くとも、お相手に感謝の気持ちを持たないと選ばれることはないと痛感させられる秀政さんの婚活であった。

結局彼はプライドを捨てることは出来ない、でも3人兄弟の長男で男子は彼一人の家族で育った一族の血を絶やさないために子どもはどうしても必要という自分本位の理由で婚活を続けている。

土曜日も出勤することが少なくない多忙なスケジュールの合間を縫っての婚活で疲労困憊の秀政さんの婚活が終わる気配はない。総理大臣になるという野望のためには「45歳になるまでには選挙に出馬したい、それまでに結婚しておきたい」という彼に残された時間は長くはない。

感謝の気持ちと選んでもらえるような謙虚さを備えていないといくらハイスペック男性と言えども結婚は難しいということをはからずも証明している秀政さんを半面教師として学ぶ教訓は少なくない。

女性の心を掴めない、理解しようとしない男性が有権者、国民の心を掴めるのか、更に言うとそんな人物に国の舵取りを任せられるのか疑問に思う。

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